八重歯・叢生の歯科矯正治療例
矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
このページの目次
八重歯・叢生(凸凹の歯並び)の症状について
「八重歯」や「歯並びのデコボコ」は、歯科での正式名称として「叢生(そうせい」と呼ばれます(叢生のほかに乱杭歯(らんぐいば)と呼ぶこともあります)。矯正歯科を訪れる患者様のお悩みで最も多い症状となります。歯の大きさや本数に対してアゴの骨の大きさの調和が取れていないことが原因となります。
症状としては食事の際に食べカスが挟まりやすい、歯磨きをしても磨き残してしまう、頬を咬みやすい。また笑った時、歯並びが悪いことが気になって、笑うことが出来ない、笑う際には口を手で覆わなければならないなど、感情表現に制限が出てきてしまう方もいらっしゃいます。
八重歯・叢生は虫歯や歯周病になりやすい
食事の際に食べカスが挟まりやすかったり、歯みがきの際に磨き残しが残ってしまったりすると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。むし歯治療は、多くの方が歯医者に行けば治ると思ってらっしゃると思いますが、それは大きな勘違いです。歯医者で行なっている治療は「むし歯を無くして、別の物に置き換えている」だけです。
しかも置き換えた別の物は、本来の歯よりも性能が落ちます。性能が落ちているために時間が経過すると色調が落ちてきたり、再度むし歯になりやすかったり、問題が生じるたびに歯医者に行かねばなりません。
歯周病になると病気になりやすい
また成人の80%以上がかかっているとされる歯周病の原因も歯磨きの際の磨き残しです。歯周病とは細菌によって歯を支えている骨が溶かされてしまう病気で、日本人が歯を失う原因の第1位です。歯を失ってしまうと、対応策としては「入れ歯、隣接した歯を削ってブリッジ、骨にチタン製のネジを打ち込むインプラント治療」しかありません。どの治療も歯を失ってしまった場合には治療しなければならず、仕方のないことですがどの方法も本来の歯よりも性能は落ちます。
また、近年の研究により歯周病が全身に及ぼす影響として「狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、認知症」などが報告されています。ご自身が気付かないうちに体を蝕んでいくということで「サイレントキラー」とも呼ばれています。また歯周病は完治が非常に難しい病気です。多くの場合、病気の進行を遅らせる事が目標となり、元通りに戻ることはありません。
つまり歯周病にならないことが最も有効だと言えます。しかしながら叢生の方は、ご自身がしっかり歯を磨いているつもりでも、部分的に磨くことが出来ない部位が多くあります。その磨けない部位から歯周病が発症してしまうのです。
審美障害(見た目の問題)
そして叢生を治したい方の主な理由は審美障害となります。困ったことに昔から日本人は八重歯に対して好印象を持つことが非常に多く、患者様の中でも友人に相談したら、「八重歯が無くなるのが寂しい」、「そのままの方が可愛い」などの意見を言われて矯正治療を躊躇される方もいらっしゃいます。
そもそも八重歯は正常な歯並びの方でも子どもから大人になる過程での歯の生え変わりの一時期に見られます。つまり八重歯は、「幼さの象徴」「不完全さの象徴」だったりします。そのため海外の方にとっての八重歯は、大人にもかかわらず子どものような歯並びであることに違和感を覚えたり、不快感を持たれることもあります。また叢生の方は、ご自身で叢生の歯並びを気にされて、他人に歯を見られることを好まないことが多く、そのために笑顔に自信が持てなくなっている場合もあります。
叢生の笑顔
叢生改善後の笑顔
ご覧いただいてお分かりになりますように、治療前は笑顔でも上唇が上がらず、歯が隠れていますが、治療後はしっかり上唇が上がり、歯の露出度が大きくなっています。印象として治療後の方が断然良くなっていますし、この笑顔が出来るようになるには、患者様の意識も変わったと言えます。それは治療前には自信の無かった笑顔が、治療後には自慢の笑顔に価値観が180°好転したからです。
叢生の治療の基本
叢生や八重歯の治療の基本は、まずは歯を綺麗に並べるところから始まります。症状が重い方の場合は、先に側方の歯を並べて前歯が並ぶスペースを作ってから、前歯を並べる場合もあります。どちらにせよ、前歯が並ぶ頃には矯正治療は終盤に近付いています。
また叢生の治療では抜歯をすることも多くありますが、叢生の方の多くは多数のむし歯治療をされていることが多いので、歯の神経を抜いていたり、大きな被せ物や詰め物をしていたりする歯を優先的に抜き、矯正治療後になるべくご自身の健康な歯が残るように工夫しています。
またインプラント矯正により非抜歯にて治療を行ったり、治療期間を短くすることが出来たり、治療の仕上がりをより患者様のご希望に添える形にしたりすることも出来ます。そのため叢生の治療期間は早い方で1年以内、通常は1.5~2.5年程かかります。矯正治療後は保定装置を使用していただくことで、後戻りを予防していきます。
八重歯・叢生(凸凹の歯並び)の矯正治療例(Before&After)と解説
①八重歯の矯正治療例(10代女性・治療期間1年11ヶ月)
年齢・性別 | 中学生女子 |
---|---|
治療期間 | 1年11ヶ月 |
抜歯 | 上下左右1本ずつ |
治療費 | 88万円(税込) |
備考 | 犬歯の埋伏、隣の歯根吸収 |
中学生の女子です。右上の大人の糸切り歯(犬歯)が生えてこないことが気になって来院されました。検査をすると右上に現在はえているのは子どもの歯で、大人の犬歯は骨の中に埋まっていました。しかも隣の奥歯の根っこを溶かしてしまっていました(歯根吸収)。
犬歯は全ての歯の中で最も根っこが長く、最後まで口の中に残る歯だと言われています。そのためもしこちらの患者さんが矯正治療を選択されていなければ、埋まっている犬歯を抜歯され、根っこが溶けてしまった歯を使って今後生活しなければなりません。もちろん根っこが溶けてしまっているわけですから、自然と抜けてしまう時期が早いことが想像されます。
そこで根っこの溶けてしまった歯を抜歯し、埋まっている犬歯を引っ張り出してくることにしました。根っこが溶けてしまった歯以外にも歯を抜きましたが、この歯並び、この咬み合わせにすることで、こちらの患者さんは一生ご自身の歯だけで食事が出来るようになったと思います。
②叢生の矯正治療例(30代女性・治療期間2年6ヶ月)
年齢・性別 | 30代女性 |
---|---|
治療期間 | 2年6ヶ月 |
抜歯 | 右上1本、左上2本、右下1本、左下2本 |
治療費 | 88万円(税込) |
備考 | 保存不可能な奥歯 |
30代の女性です。歯並びが悪いことを気にされて来院されました。右下の被せ物をしてある歯は、歯の神経の治療が不良で抜歯が必要でした。通常その奥歯を抜いてしまうとその部分は入れ歯かブリッジかインプラントかということになります。どれも必要な歯科治療ではありますが、ご自身の歯に比べると性能は落ちます。
そこで半分埋まっている右下の親知らずを利用することで奥歯の咬み合わせを治すことにしました。これも通常であれば半分埋まってしまっているので、歯磨きが難しく、むし歯となり、治療するにも奥過ぎて治療が出来ずにやむを得ず抜歯となる歯ですが、幸運にもまだ抜歯されていなかったので利用することが出来ました。抜いた歯の本数は比較的多かったですが、治療後はきれいな歯並び、良好な咬み合わせとなり、入れ歯等の歯科治療の可能性は、ほぼなくなりました。
③叢生の矯正治療例(20代女性・治療期間5年)
年齢・性別 | 20代女性 |
---|---|
治療期間 | 5年(11ヶ月休止) |
抜歯 | 上下左右1本ずつ |
治療費 | 132万円(税込) |
備考 | 舌側矯正、インプラント矯正 |
20代の女性です。右上の前歯が奥に入っていることを気にされて来院されました。分析の結果、上下左右の歯を1本ずつ抜いて矯正治療を行いました。患者さんは治療中の見た目も気にされ、歯の裏側に矯正装置(舌側矯正)をつけて治療を行いました。
また治療を効率良く進めるために歯グキにネジを打ち込みました(インプラント矯正)。治療が進んでいく中で、奥に入った前歯を表に出してくる際に、歯の隙間が気になるとのことでしたので、仮歯を着けて目立たないように工夫しました。
また患者さんは矯正治療中にご結婚され、結婚式の際も装置が見えないことを喜んでらっしゃいました。その後妊娠され、つわりの時期は口の中での治療が難しいとのことで治療をお休みされ、臨月にはご実家に帰郷。出産後お子さんが落ち着くまで待ってから治療を再開しました。
結果的に1年程度治療が休止していました。その間来院頂けなかったこともあり、良くなっていた歯並びが後戻りしてしまっていましたが、根気強く治療を進め、治療後はきれいな歯並び、良好な咬み合わせとなりました。
治療前
治療後
UC矯正歯科クリニック麻布十番院長の内田が実際に行った、大人の八重歯・叢生症例のその他の治療例はこちらからご覧ください。
麻布で八重歯・叢生(凸凹の歯並び)治療をしたい方は無料相談へ
UC矯正歯科クリニック麻布十番では、矯正歯科界のトップ1%未満に属する矯正治療指導医が八重歯・叢生(凸凹の歯並び)治療を担当します。また、歯並び無料相談・セカンドオピニオンも実施しておりますので、麻布で八重歯・叢生(凸凹の歯並び)治療をお考えの方はぜひお気軽に当院までお電話いただくか、またはメール相談(写メ相談)をお送りください。
八重歯・叢生(凸凹の歯並び)治療実績豊富な矯正歯科専門医が、あなたの笑顔をより素晴らしいものにするお手伝いをさせていただきます。